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―緊急座談会―特定健診制度への疑問を解消し、組合員のための取り組みをスタート!

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目次

5.事業評価(参酌標準)

古井 健診受診率、保健指導実施率、メタボ減少率の3つの評価指標について、ご意見はございますか。どの指標が重要だと思われますか。

荒木 一番取り組みやすいのは健診受診率ではないでしょうか。残りの二つは成果を求められるところなので、努力しても評価されなかったということが出てくる気がします。

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小林 厚労省の立場だったら減少率でしょう。ただ、健保の立場から実効性も考え合わせると、保健指導率ではないでしょうか。健診を受けただけではメタボは改善できませんが、きちんとした情報提供や指導を受ければ、改善の可能性は高いと思います。ちなみに、健保としては、途中で止めるなら、対象者にはペナルティを課したい気持ちもあります。途中で辞めるなら大切な保健事業費を返せ、といいたい(笑)。

荒木 モトローラ健保では、ペナルティを課していますね。始めた当初は性善説でペナルティなしだったのですが、現実にドロップアウトする人がでるので、現在は参加前に「ドロップアウトしたら自己負担金を徴収する」と一筆とっています。

松本 ペナルティが前面に出てしまうと参加者が減ってしまうので痛し痒しですね。

小林 各自の努力に期待をするのなら、自動車保険のように、人よりも病院にかかっている人は他の人より少しだけ医療費の負担も大きくする。そういう制度の方がはっきりしていると思います。

松本 健保内調整保険ですね(笑)。

古井 先日、アメリカ、韓国からの調査団の方々とお話したのですが、「今回の日本の制度(特定健診制度)は革新的」だと言われました。その一方で、取り組みが保険料率に反映しないと知ると、「あまり変わりませんね」とのコメントでした。彼らは、「医療保険財政を運営する医療保険者なのであれば、主に医療費だけをみて評価をすればいいのでないか。この点だけ抑えていれば、あとは健保の意志で進められないか」、という意見です。
たしかに、保健指導は先程から出ているとおり毎年同じことをやっても意味はありませんし、実施率よりも内容や方法が重要です。また、健診受診率についても、受けっ放しでは意味がないわけです。私は個人的には、メタボの減少が結果として医療費の上昇減につながるというとらえ方ができればと感じています。

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松本 メタボの減少率10%という平成24年度の目標値は、いつの何に対しての10%減なのでしょうか。20年度に対して24年度の減少を見るとしたら、5年間健診を受け続けた人を比較するのでしょうか。極端な例ですが、5年経ったら対象となる人がいなくなるから任意継続の人は保健指導をしなくてもいいし、55歳以上の人は退社してしまうから保健指導の対象からはずすという考え方も出てきます。また、出現率が37%だったのが27%に減れば10%減ったとするのでしょうか、該当者数が10%減ればいいのかということも気になりますね。

小林 退職者が多かったり、企業の合併があったりして、平成24年度には20年度とはまったく違う組合員の構成になっていたとしても、それでもいいのだという説明を聞きますね。

古井 たしかに、評価基準となる平成20年度にどのような構成であったかは、平成24年度の評価に影響しますね。たとえば、平成20年度に健康意識や健康状態の悪い方も含めて多くの方が健診を受けていれば、その後、メタボの減少率を大きくすることがやりやすくなります。早期から啓発を行っている健保では、評価のベースとなる状況が悪いところから始められるのでやりがいがある、ということもうかがいます。

松本 そうですね。保健指導の実施率については、45%というと広く浅くやっておしまいでも可能ですから、数字だけ追いかけると成果を伴わない保健指導で終わらないかと危惧しています。メタボの減少率は、結局、数年後には医療費という健保財政に跳ね返ってくると思います。健保が自分でツケを払うので、減少率を調べなくてもいいのにと思ったりもします。評価は受診率だけなどとしたほうが受診率は上がり、結果が出てくれば2〜3割の人がだまっていても自分で節制してくれますよ。

大村様からの回答

厚労省では、メタボの減少率10%という目標を重視しています。自動車保険のような制度には個人的には面白いと思います。遺伝的な理由がなく、努力をしなかったから人工透析になってしまった人の医療費を、なぜ予防に取り組んでいるひとが負担しなければならないのか。すでに事業主健診では、労働安全衛生法上、本人が健診に応じなければ罰則があるわけです。罰金も。やはり被扶養者をどうするかが課題でしょう。

メタボの減少率とは、人数を10%減らすのではなく、出現率を10%減らすというものです。また、平成24年度までの退職者などのことですが、人の入れ替わりがあったとしても、メタボの減少率については平成20年度に対するH24年度の数字をみる、ということで進めています。10%の減少率の達成を目指して、各健保さんで努力をしていただきますが、評価算式の技術論にこだわりすぎず、保健事業の主体者として、まずはメタボリックシンドロームを実際に減少させることが保険者の役目であることを忘れないでいただきたいと思います。

18年度、19年度から組合員に啓発をやってきている健保は、20年度のベース(健診結果)が悪いのでやりがいがあるというお話しを聞くことがありますが、被扶養者グループに関してはあり得る話です。現状、被保険者はすでに100%に近い状況でデータが把握でき、被扶養者はまだまだです。優先順位をつけるとしたら、住所が把握できている被扶養者から進めていくべきだと思います。

健診の受診率という入口と、メタボの減少率、医療費という出口で最終的に成果として評価すべきとの意見は、今後の見直しの時に参考となるご意見のひとつだと思います。なお、健診データは生のデータなので今後はいろいろ注意していかなければならないでしょうね。空腹時血糖測定時のルールや判定など、自社の中で統一が取れているようでないと。たとえば、厚労省職員の場合はいつ健診に行ってもいいのです。前の晩に何も食べてくるなとも言われません。このようなことの統一、標準化は今後重要ですね。

古井 今回はたいへん有意義な話を伺うことができました。皆様、ありがとうございました。

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