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医療費を圧迫する生活習慣病
現在、日本人の3割は遺伝子に傷がつくがんで亡くなり、3割は血管に傷がつく冠動脈系疾患で亡くなっています。日本人の死因に占める生活習慣病の割合は、高いといえます。
死亡という最終的な現象だけでなく、重症化して死亡に至る過程は本人のQOL(Quality Of Life=生活の質)の低下や、社会的には生産性の低下、医療コストの増加といった影響をもたらします。
下図は、ある4,000名の大企業で、年間に要した医療費が高かったトップ10の社員の内訳を示したものです。おそらく半数以上は生活習慣病が重症化した方で、予防が可能であったと考えられます。

近年、生活習慣病は増え続け、増加が止まる気配が全くありません。例えば糖尿病が強く疑われる人は、1997年に690万、2007年には890万人と年々増加しています(国民健康・栄養調査の結果より)。最近は、特に予備群が増える傾向にあり、生活習慣病のすそ野が広がっていることがうかがえます。
生活習慣病の重症化による医療費増大は、各医療保険者および国家的な視点から解決が急がれる大きな問題なのです。
生活習慣病は予防できる
生活習慣病が増える一方で、医科学研究の進展に伴い、本人の行動によって予防できる可能性も広がりました。専門機関や専門職による適切な支援が一つのポイントになりますが、本人に生活習慣の改善を強く働きかけることにより、予防や重症化を防ぐことが可能だとわかってきたのです。
2008年4月からは特定健診・保健指導(以下、特定健診制度)が始まり、国家的な取り組みとして生活習慣病の予防が行われています。生活習慣病を中心とした疾病予防によって、病気の罹患や重症化によるコスト増を抑えられれば、医療保険者や事業主にもメリットがあるはずです。
